
6月9日オープンに向けての心境を語ります。
こんなときにオープンなんてと、思われる方も多いと思います
しかし私は、偶然にもCOVID-19と共にの誕生であったことは、偶然ではなく必然だと感じています。
地球が環境汚染に悲鳴を上げて、コロナウイルスという抗体をつくったと言われています。
それは、最もだと思います。
私達ステップボーンカットは ”人と地球にやさしい美容” が最も適したカット技法であることを知っていました。
ブローレスでフォルムが整いドライヤー不要、最小限の薬剤でカラー、パーマが可能等の資源を無駄に使わない、排出しない方法です(詳しくは https://www.sbcp.jp/aboutus)
しかし今考えてみれば、私達はステップボーンカットが環境に良いことを知っていて、それを協会活動の使命としていて、本気で伝えていなかったのです。
なぜなら自分たちは、自分たちだけで問題なく満足していたからです。
新型コロナウイルス感染症が、地球が私の今までの自己主義を気づかせるために罰を与えてくれたかもしれません。
それにより、自分自身が何をすべきかを教えてくれました。
私にとって、はじめてのもんもんとした長い3ヶ月間でした。
その間にめくるめく状況が代わり、例のない判断をすることに多くの葛藤がありました。
”コロナウィルスと共の誕生”を時系列で綴ります。

●2月上旬 物件契約
それは、2月初旬から始まりました。
ステップボーンカットの一般認知のために東京にフラッグショップが必要であったので、以前より計画していました。
それに伴いステップボーンカット本部講師でもある堤ディレクターが、2年前より多数の東京のお客様よりオファーを頂き月に5日間出張していたこともあり、手頃な物件をみつけたので契約しました。
このサロンの契約と同時に日本でコロナがはじまりました。
●2月中旬 総会開催のキャンセル
年に一度全国からステップボーンカット会員が集まる3月2日開催予定のステップボーンカット総会のキャンセルを2月中旬に決意しました。
すでにチケット200枚が完売して、会員のみなさまにご予定をして頂いてたのに、沢山の方、関係者の皆様にご迷惑をおかけしてしまいました。
またステップボーンカット協会はセミナー、認定業務で成り立っています。その後のイベントを全て延期にしました。
その頃から、私のSNSでの発信は減りました。
何故ならば、全てにおいて発信に責任がもてない、何が正しいのか、悪いのかが全く見えない状態だったからです。

●2月28日 IBS NYのための渡米をキャンセル
総会後の3月5日の渡米予定の目的は、とても大切なイベントが待っていたからです。
世界中から美容師が集まる世界最大のNYインターナショナルビュティーショーのセミナーに、たった一人の日本人講師としてオファーされ半年前から万全の準備をしていました。
そして、ステップボーンカット会員のみなさんから喜んでいただき,応援とお手伝いにかけつけていただくはずでした。
既にステップボーンカットセミナー300ドルの多くのチケット販売済と聞いていました。
せっかくのチャンスであり、もしキャンセルすれば多くの方に迷惑をかけると、日に日に情報が変わって行く中、考えに考えた末、2月末のぎりぎりに渡米を残念しました。
NYのステップボーンカット会員さんの美容室での情報を頂いたことも決断のきっかけでした。敏感なお客様は既に感染を警戒しているという事でした。
ただ開催するならお手伝いさせてもらうと、ありがたい言葉を頂きました。
そうなると私が行く事自体が、とてもみなさんに迷惑をかける話です。
なにより4月に東京出店があるのに、国の事情で帰ってこれないかもしれない不安と、帰ってきても感染リスクがあり、自宅待機の必要があることも大きな原因です。
セミナーと共に展示会ブースも出店予定だったので、もちろん販売促進は全て無駄となり、印刷物、備品も全部廃棄となりました。
費用も無駄になりましたが、そんなことよりも
主催者や、協力頂いた方には申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
また日本からのお手伝い、応援で駆けつけてくださる多くの方たちにも、事前に伝え飛行機やホテルをキャンセルしていただくなど、沢山の方にご迷惑をおかけしてしまいました。
そのころのNYは、コロナはまだ対岸の火事であり、みんながこぞってクラブやバーへ行って朝まで遊んでいました。
なので、現地の関係者の方からは何故??? っていわれるくらいの時期でした。
2016年IBS NY SAYURI USHIO セミナー の様子です。(2020年はコロナウィルスのため中止)
●3月7日 IBS NYが延期発表
まさかの展示会前日の3月7日に、NYインターナショナルビュティーショー(BE NY)がキャンセル延期となりました。
もう沢山のパビリオン機材や商品が世界中から運び込まれたあとのことです。
会場であるジャビッツセンターは、甲子園球場の約2倍の大きさです。
想像を絶する大変なアクシデントと、損害だったでしょう。

●3月22日NYロックダウン
ニューヨーク州では、3月22日午後8時(日本時間23日午前9時)からいよいよロックダウン(外出制限)が始まりました。
しかし一般市民の認識ではロックダウンは1週間の予定でした。
しかしアメリカは日本と違い、企業は従業員を通勤させるだけで罰金です。
STEP BONE CUT BROOKLYNはクローズにあわせ、マネージャー幸太郎に帰国指示を出しました。そのときに2つ指示を出しました。
1,今後どうなるかわからないので、戻れない時のために、持って帰れない必要な荷物は箱にまとめて後日送ってもらうように準備する。
2,サロンの鍵は知り合いに預ける。
幸太郎は25日の日本入国制限の前日に帰国しました。
感染リスクを避けるため、自宅勤務2週間(テレワークによるウェビナー作成業務)にしました。
その後コロナウイルスの拡大が深刻化し、感染者が一気に爆発しました。
IBS会場予定だったジャビッツセンターは臨時病院となり、数えられないほどのベッドと患者が運び込まれていくのをテレビでみたときは、なんとも言えない気持ちでした。

●3月26日 新入社員9名の入社式
夏前より内定決定していた新卒スタッフ達が期待を胸に一杯で入社してきました。
但し、ずっと休業を使ったトレーニングを組み込み、サロンに出ることはありません。
サロンもゆっくりしてきたのでアシスタントはトレーニングで雇用調整助成金と、訓練上積み助成を利用、スタイリストのみサロンワークをして、4月、5月の売上減少を耐えました。スタッフみんなの協力があってこそできたことであり、感謝します。
●3月30日 プレオープン中止
4月8日よりプレオープン後に、既にご予約を頂いていた顧客様及び、メディア関連の方々全てにお断りのご連絡を入れました。
またもや沢山の方にご迷惑をおかけしてしまいました。
サロンの改装も3月からリノベーション施工をはじめましたが、中旬より全てリモートで進めました。
私が移動することによるサロンスタッフや、お客さまへの感染リスクを避けるため東京には行けません。
●4月7日 緊急事態宣言発出(プレオープン予定日)
緊急事態宣言は、東京だけでなく私達の拠点である兵庫県も入っていました。
NY、東京、神戸3店舗、姫路3店舗すべてそのエリアに入ってしまいました。
すでに東京のサロンは完成していていたので、東京の改装業者の方に依頼して美容室営業のための保健所登録の認可をしてもらいました。
●5月21日 東京、北海道を除く緊急事態宣言解除
今、これを書いてる日です。
やっとひとつの山は終わった気がします。
我社は7店舗50名規模ではあるので、たしかに大変です。
今後、会社維持と見えないウィルスとを共存していかねばなりません。
コロナ融資の無金利借入を7000万円で一旦財源は保持しました。
しかし売上減少が続くと、あっという間になくなります。
政府が決定した持続化給付金は1店舗の会社でも7店舗の会社でも助成金額は同じ200万円なのです。
店舗家賃10万円の会社と、多店舗家賃合計1000万円の会社が同じということです。
我社は、まだ7店舗の小企業ですが100店舗とかの企業はかなり大変です。
国の政策に従い雇用を促進し教育をして店舗を増やし、社会貢献のために利益を出し税金を支払ってきた企業。
身を粉にして働いてきた能力ある起業家や幹部スタッフが、コロナの感染ではなく経済で死んでいくのです。
政府が判断した、頑張って企業を広げてきた企業家やそれを支えてきた社員より、ゆっくり仕事をしていたほうがよかったという結果は、納得できないところではあります。
この南青山のサロンは小さいのでまだ幸いです。
ただ、できたばかりで営業実績がないので、国からの補助は一切ありません。
もちろん今もステップボーンカットブルックリンはNYはロックアウト中なので、クローズしたままです。


我社は事業を持続してゆくためにも、ステップボーンカット協会の活動を持続していくためにも、急ピッチでリアルセミナーをオンライン移行にスタッフと共に懸命に取り組みました。
今までメイン事業ではなかったのでおざなりにしていたECサイトを、今更ながら研究し取り組みました。
しかし何事も結果がでるのは、3ヶ月〜半年後になるでしょう。
多くの打撃を受けた企業が多い中、美容室業界も大きな打撃です。
その中でも、沢山の仲間に応援頂き支えられていることは感謝でしかないです。
コロナが教えてくれたのは、自分が本気でなかったということです。
やるべきことがいっぱいありました。
また、不要なものに労力と経費をいっぱい使っていました。
それとともに、自然を破壊していました。
コロナにより全てのものが明らかになり、クラッシュされて、それからリビルドするのでしょう。新しい夜明けです。
私達がこのサロンで目指すことは、”クリーンビューティ”という言葉がふさわしいかもしれません。
それは、公衆衛生と、環境保護の相反する2つを共鳴させること
人と地球にやさしい美容
水、電気、薬剤、薬害を最小限に
そして、大切な衛生管理と、環境保護のバランスを第一に考えた、新しいヘアサロンのカタチを顧問医学博士と、ステップボーンカットの大変な創立を一緒に起ち上げ、ステップボーンカットこよなく愛するスペシャリストであり本部講師である堤、神田という本物のメンバーと共に構築してゆきます。
コロナウイルスによるとはいえ、キャンセル続きで本当にたくさんの方に大変ご迷惑をおかけしましたが、これからお返しできるように頑張っていきます。
これから、2波、3波とやってくるだろうと予想されるコロナとともに、運営をする覚悟はできました。
なぜなら、美容室は健全な社会に必要であると思うからです。
ブルックリンで培ったオーガニック、スピリチュアル、アートのフィロソフィーの経験を役立て、今後の美容業界にお役に立ちたいと思っています。
どうか今後とも、ご支援、ご指導よろしくお願い致します。
※小さい狭いサロンですので、お花や植物等のお祝いはご遠慮させていただきます。
県を超えてご来店頂くのも躊躇しますので、クラウドファウンディングをご用意しました。
上記より、ご支援いただければ幸いです。
公式サイト
商品サイト
STEP BONE CUT TOKYO
2020年6月9日OPEN
ステップボーンカット考案創始者
SAYURI USHIO
ディレクター、プレス
堤 好司
店長 神田 あかね

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